萬古焼(ばんこやき)の特徴や人気の理由は?ごはんが炊ける土鍋やおひつなどおすすめ商品もご紹介

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萬古焼(ばんこやき)の特徴や人気の理由は?ごはんが炊ける土鍋やおひつなどおすすめ商品もご紹介

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萬古焼とは

萬古焼(万古焼/ばんこやき)とは、三重県の四日市市と菰野町を中心に生産されている焼きものです。現在、国内で一般に販売されている土鍋の8割は萬古焼と言われていて、多くの人に慣れ親しまれています。

1979年には伝統的工芸品に指定され、今では窯元数が100社以上にもなるそうです。海外での販路も広がっていて、世界で注目を集めています。

「焼きもの」と聞くと扱いが大変なイメージをもつ方もいるかもしれません。しかし、最近ではオーブンやIH対応で手入れしやすい商品が数多くあります。
今回は、萬古焼の歴史や特徴、お手入れ方法、土鍋やグラタン皿、納豆鉢などのおすすめ商品を紹介します。ぜひ気になる一品を見つけてくださいね。

萬古焼の特徴

萬古焼の原料は、粘土や陶石、長石などです。陶器と磁器の中間にあたる性質をもつ半磁器に分類されています。

陶土の原料に含まれるリチウム鉱石の働きにより、ガスレンジや炭火などの直火や空焚きにも耐えうる耐熱性が特徴で、加熱時に出る遠赤外線の効果で保温性も高いとされています。

また、陶器の柔らかい雰囲気と磁気の固い質感を備えていて、使う土や釉薬(陶磁器の表面に塗る薬品)の有無によって色味や印象が大きく変わります。

萬古焼の代表的な製品としては、次の3つがあります。

土鍋

萬古焼の土鍋には、原料の陶土に「ペタライト(リチウムを含む鉱物/長石の一種)」が使われています。これにより、高熱でも割れにくい土鍋ができるのです。
1959年に萬古焼のメーカーがニーズの高まりを受けて「耐熱性の高い土鍋」を開発したのをきっかけに、1965年ごろには萬古焼の土鍋が全国シェアの大半を占めるまでに普及しました。
ごはんを炊く以外にも、蒸し料理や煮物、焼き物とさまざまな調理方法に対応可能。現在では、IHやオーブン対応のもの、焼き芋用の鍋やパン焼き器などの専門鍋なども販売されています。

食器

萬古焼の食器が生まれたのは、明治末期の1911年ごろとされています。
多くの形や色のバリエーションがあり、赤土を使った重厚感のある器や半磁器特有の優しい色合いなど、同じ萬古焼でもさまざまなデザインが楽しめます。
皿のままオーブンや電子レンジで調理可能なため、時短に有効です。
レンジや食洗機に対応したものも増えていて、日々の食卓に取り入れやすくなっています。

急須

萬古焼の急須は、お茶の文化があった江戸時代からつくられています。とくに鉄分を多く含む紫褐色の土を使った「紫泥」の急須が有名です。
萬古焼の急須は釉薬を使わないため、素材そのものの色が楽しめると人気です。さらに、急須の鉄分が渋み成分である「タンニン」と反応して、お茶の甘みを引き立たせる効果があるとも言われています。

萬古焼の歴史


萬古焼は、茶を趣味とする商人の沼波弄山(ぬなみろうざん)が、江戸時代中期に現在の朝日町にて窯をつくり、茶器を焼いたのが始まりとされています。その際、自分の作品が永遠に伝わっていくようにと作品に「萬古不易(ばんこふえき)」の印を入れたことが名前の由来なのだそうです。

その後も萬古焼の人気は続き、第10代将軍の徳川家治も制作の様子を見に来たことがあったそうです。弄山の没後に一度廃れた時期を経て、江戸時代後期には森有節らにより復興の試みがなされました。

その後に四日市市で萬古焼が発展したのは、明治時代、村役だった山中忠左衛門が萬古焼に惹かれ作陶を始め、技術を広めたことがきっかけです。
四日市市で度々水害が起こり農民たちが困窮した現状に対し、自らが生み出した量産の手法を一般に公開して人々に職を与えました。

明治時代末期の1911年には、より低コストで作ることができる半磁器の製法が発明されます。戦後の一時期には、海外への輸出なども行われました。四日市萬古焼は1979年に伝統工芸品として認められ、現代に残っています。

萬古焼が人気な理由は?


伝統的な焼き物の萬古焼は、現在も多くの人に愛され、使用され続けています。
時代を超えて愛されるのには、次のような理由があります。

強度・耐熱性

萬古焼は耐熱性が高く、直火や炭火、オーブンやレンジにも対応できます。ふつう、陶磁器を加熱すると一部が膨張してヒビが入り、割れてしまいます。しかし萬古焼はほとんど膨張しないため、熱に強いです。
その丈夫さから、萬古焼の中でも土鍋は「割れにくい土鍋」として重宝されています。また、陶器は一度温まると冷めにくく、長時間の保温が可能です。そのため素材をじっくりと温めることができます。

デザイン性

「萬古焼の特徴は、『萬古』の印があること」と言われるほど、バラエティに富んだデザインの製品に出会えるのも魅力です。

萬古焼には決まった形や技法はなく、さまざまな種類・形の土鍋や食器がつくられています。製造方法(手作業か機械でつくるか)、土の色、絵付けの有無などによって、見た目の印象は大きく異なります。その分、自分の好みに近い製品を選ぶ楽しみがあります。

【萬古焼】itomaniで買えるおすすめ商品

itomaniで買えるおすすめ商品をご紹介します。
土鍋や食器に加えて、耐熱性を活かした調理器具として使える商品などもあるので、ぜひチェックしてお気に入りのアイテムを見つけてくださいね。

萬古焼 二重蓋ごはん鍋 3合炊き


遠赤外線効果でふっくらとご飯を炊き上げる、まるい見た目がかわいい萬古焼のごはん鍋です。3合炊きの小ぶりサイズは、自炊をする1人暮らしの方にもおすすめ。

吹きこぼれそうになると、中蓋が圧力をかけて防いでくれるので安心です。白米の炊飯に加えて、玄米や炊きこみごはんなども炊くことができます。土鍋ごはんは冷えてもおいしく、お弁当用のおにぎりをつくるのにもおすすめです。
電子レンジ対応のため、ごはんが余ったら保存用のおひつとしても使えます。

萬古焼 おひつ 2合(レンジ対応)


このおひつは、萬古焼の特徴である吸水性を生かし、べたつきがちなご飯を適切な湿度で保存してくれる商品です。陶器の表面にある気孔がお米の水分を調節してくれるため、時間が経っても炊きたてのおいしさを味わえます。

このまま冷蔵庫で保存でき、食べるときに電子レンジで温めればOKです。たっぷり2合のお米が入るのに、デザインはスマート。蓋のつまみや持ち手がないため、場所をとることなく冷蔵庫にすっきりと収まるのはうれしいポイントです。

野菜と水を入れれば、簡単な蒸し野菜もできますよ。

萬古焼 納豆をもっと美味しく食べる納豆鉢


納豆を日常的に食べる方におすすめのアイテム。納豆は、かき混ぜることで旨み成分が増し、食感もまろやかになると言われています。ただ、何度もかきまぜるのはちょっと大変ですよね。

この納豆鉢には取っ手がついていて、本体を押さえながら混ぜられるので楽ちん。さらに、内側にあるすり鉢のような溝が納豆に空気を含ませ、ふわふわとした極上の口当たりにしてくれますよ。ミルクを入れて混ぜればミルクフォーマーとしても使えて、おうちカフェにおすすめです。

萬古焼の優しい色味と、コロンとしたかわいいフォルムも魅力です。和の食卓に馴染みます。

電子レンジOKなので、料理が冷めたら温めなおすことも可能。一人前のとろろ汁の器や、漬物、あえ物を入れる小鉢としても使えます。

萬古焼 魚焼きグリルプレート FISH GRILLER


お魚の形がかわいらしい魚焼き用のグリルプレート。これを使えば魚を焼いたあみを洗う手間が減り、片付けがグッと楽になります。

萬古焼の遠赤外線効果で、外側はパリッと香ばしく中はふっくらとジューシーに焼きあがるのもうれしいメリット。魚の下に野菜を敷いてバターや味噌で味付けすれば、ボリュームたっぷりの仕上がりに。

ぴょこんと左右に出たヒレや底面のロゴがかわいらしく、食卓を楽しく演出してくれそうですね。

スタッキング(重ねて収納)できるため、家族分購入しても余分な場所を取らずコンパクトに収納可能です。お魚好きのご家族に、ぜひ使っていただきたいアイテムです。

萬古焼 オーバルグラタン皿


ぽってりとしたフォルムとつやつやとした質感が特徴の「オーバルグラタン皿」は、ラザニアやドリア、グラタンなど熱々のまま楽しみたいメニューにぴったり。蓄熱性に優れていて、長時間温かい状態をキープできます。

オーブンはもちろん、電子レンジにも対応しています。冷めた料理の温め直しも可能です。

喫茶店のようなレトロ感のあるデザインは、見た目のおいしさをアップしてくれます。木製トレーやカトラリーとの相性も抜群です。3色展開なので、家族で色違いを揃えてみるのもいいですね。

萬古焼のお手入れ方法


最後に、萬古焼を長く使うためのお手入れ方法についても見ていきましょう。
あくまで基本的なお手入れ方法のため、実際の作業時には、同梱される取扱説明書に従ってください。

土鍋

土鍋を初めて使う時は「目止め」が必要な場合があります。目止めとは、水のしみ込みや臭い移りを防ぐためのお手入れです。

具体的な目止めの方法には、次の2つがあります。

・冷やごはんでお粥を炊く
・水を入れた土鍋を火にかけ、片栗粉や小麦粉を入れて溶かす

土鍋の表面をコーティングすることで、土鍋から液体が染み出たり臭いが染みつくのを防ぎます。

日常の調理時は、土鍋の底が濡れたまま火にかけたり、空焚きをしたりしないように気をつけましょう。また、揚げ物での使用はできません。

使用後は十分に冷ましてから水で汚れを洗い流します。軽い焦げ付きや臭いがついてしまった場合は、焦げをふやかしたのちにスポンジや木べらなどで落としましょう。
しつこい焦げ付きの場合には、重曹(大さじ2~4)と水を入れて火にかけ、煮立ったら冷まして、スポンジなどで洗ってください。
洗ったあとは、カビ防止のためにも、きちんと乾かしてからしまいましょう。

食器・急須

使用後はなるべく洗剤を使わず、お湯を使って洗い流します。しまう前には、土鍋と同じく水分が残らないようしっかりと乾かしてください。
残った水分は、カビや臭いの原因となることもあります。

食器についた汚れは柔らかいスポンジで洗剤を使って落としましょう。急須についた茶渋は、重曹でつけ置き洗いをするのがおすすめです。

食器や急須にも目止めが必要なものがあります。使用前には取扱説明書を確認しましょう。

ご飯だけじゃない!さまざまな調理に大活躍の萬古焼

三重県の伝統工芸品である萬古焼は、その高い耐熱性が特徴です。土鍋に加え、グリルプレートやオーブンに使える器など、高温になる調理に活用できます。

伝統工芸品でありつつ、今でも日々進化を重ね、最近は洗練されたデザインの食器や、お手入れが楽で扱いやすいようにつくられた製品も。従来の焼き物のイメージと異なり、カラーの選択肢が多いのも魅力ですね。
デザインによって、和食にも洋食にも馴染みます。シンプルなものが多いので、ほかの食器との相性も◎。小さな納豆鉢や皿としても使えるグリルプレートなどは、初めて萬古焼を買う方にもおすすめです。

機能性に優れ、見た目も美しい萬古焼。料理のモチベーションが上がること間違いなしです。ぜひご自宅に取り入れてみてくださいね。

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